NBAバレエ団「ロミオとジュリエット」

  • 2017.02.26 Sunday
  • 22:13

 

この土日、二日続けて東京文化会館に出かけ、

ファンクラブのプレミア会員になっているNBAバレエ団

ロミオとジュリエット」を観た。

 

プログラムの表紙

 

初日のジュリエットがプリンシパルの峰岸千晶。ロミオはマリインスキーの

プリンシパル、ウラジーミル・シクリャローフのゲスト出演。

二日目はソリスト大抜擢で、竹内碧のジュリエットと宮内浩之のロミオだった。

ソリストでも主役を張れる力量を持っているバレエ団だからこその配役といえる。

演じるダンサーが日替わりなので、比較吟味しながらのオタク的鑑賞ができた。

 

音楽はプロコフィエフがシェイクスピアの戯曲構成に沿って作曲。

振付は原作の意図を尊重したマーティン・フリードマン版

話の展開が自然でわかりやすく、シェイクスピア翁を読んでいるようだ。

安藤基彦による垂れ幕背景画、装置は14世紀ヴェローナの香りを映し出し、

ダンサーたちが踊り、闘い、演じると、それは狷阿ルネサンスの名画瓠

冨田実里の指揮するロイヤルチェンバーオーケストラの楽の音は美しくも悲愴で、

文学・音楽・絵画が三位一体化した芸術を味わっているような時間を味わった。

 

NBAバレエ団の飛躍は目覚ましい。

芸術監督・久保綋一は、怖いもの知らずの挑戦を続けている。

公演演目は斬新で見飽きることがない。

ところで、彼の著書『日本バレエを変える ─コーイチ・クボの挑戦─』

電子書籍にもなった。Amazon.jpKindleストアでダウンロード購入できる。

写真も付録動画も紙の本同様。ご関心ある向きはお試しあれ(こちら→)。

 

 

「パリ・オペラ座へようこそ」

  • 2017.01.30 Monday
  • 03:08

 

1ヵ月ぶりぐらいのブログ更新だ。

日本バレエを変える』の刊行から1ヵ月半が過ぎた。

チャイコの作品としてはまずまずの売れ行きなので

まずは一安心──ということで日曜以外毎日踊っている。

ワンレッスン1.5時間だけだが、「毎日」というのが大切だ。

前日、先生に注意されたことを

翌日、忘れず意識して踊るから上手になる。

 

レッスンの合間にけっこう外出もするので忙しい。

独りで頑張っている老母を実家に訪ねたり、

妹二人も交えて食事会をしたり、

古巣の同僚が退職するのでお祝いディナーをしたり、

日本バレエ協会の公演「ラ・バヤデール」を観たり、

Angel R」で久保先生に師事している有志で新年会をしたり。

 

仕事もしている。預り源泉税の振込をしたり、

翻訳エージェントに作品の売り上げ報告をしたり、

日本バレエを変える』キンドル版の打ち合わせをしたり、

次の本の仕込みもやっている。

しかし、今月一番大変だったのは、

久保さんの本でお世話になった国内・国外・アメリカの方々への献本作業。

ざっと50人。皆さんのおかげでこの本は完成した。

 

本も読んだ。『パリ・オペラ座へようこそ 〜魅惑のバレエの世界〜

 

 

舞踊評論家・渡辺真弓さんが青林堂から出された新刊だ。

1991年から15年もパリで生活し、パリ・オペラ座の

16シーズンを観続けてきたベテランならではの

パリ・オペ百科事典みたいな一冊だ。

渡辺さんはもしかしたらヌレエフのファンだろうか。

ヌレエフやその作品について割かれたページが多い。

いや、この名門バレエ団の芸術監督として君臨した彼の功績が

それだけ大きかったということなのだろう。いずれにしても、

鵺子はヌレエフ・ファンなのでものすごく嬉しく、参考になった。

 

それにしてもつくづく思うのだ。フランスには

パリ・オペラ座という確固たる国立バレエ団があり、

選ばれし子供たちだけが一貫した訓練を受ける付属バレエ学校があり、

団員になるとサラリーがきちんともらえる生活が待っている。

久保さんの『日本バレエを変える』と合わせて読むと、

鵺子は日本vs.フランスの違いに慄然とする。

 

今週末、山の家に来たら、車庫の軒下に

ものすごく長く大きなお化けみたいな氷柱ができていて驚いた。

 

 

昼間は屋根に積もった雪がゆっくり溶けて垂れ落ちるが

夜間は酷寒なのでたちまちのうちにまた凍る。

その繰り返しでこんなお化けになってしまう。

どう見ても1.5メートル以上あるだろう。

折らないでいつまでも残しておこう。

 

 

初日の出に思うこと

  • 2017.01.01 Sunday
  • 19:28

 

大晦日にわりと早く就寝したせいで

元旦の朝、美しい初日の出を見ることができた。

 

 

やはり清々しい気持ちになる。

ご利益のありそうな新年の始まりだ。

 

ゆっくり過ごしているのでテレビをよく観ている。

NHKBS1の「奇跡のレッスン」がよかった。

2003年世界フィギュアスケート選手権の

アイスダンスチャンピオンで、カナダ出身の

シェイ=リーン・ボーンさんが日本の子供スケーターに

特別レッスンを行うドキュメンタリーだ。

 

ボーンさんは現在コーチ、振付家として各国で活躍し、

羽生結弦、高橋大輔、鈴木明子などとも仕事をしているが、

内向的で感情表現が下手な日本の子供たちの心を開き、

賞獲りの競争ではなく、観客を楽しませ、自らも

氷上で自己解放できるスケーターになって欲しい、

と教えている姿に共感した。

 

バレエレッスンにも通じる教えが多い番組だった。

今年はvariationをたくさん踊るつもりでいる鵺子も、

課題作品に自分なりのストーリーを作り、感情を表現し、

観客にアピールするように踊ろうと決めたのだった。

 

 

今年、バレエで学んだこと

  • 2016.12.31 Saturday
  • 23:55

 

久保綋一さんの本『日本バレエを変える』を出し終えたら、

以前のようにレッスンに通えるようになってきた。

にやにやしながら踊っているヘンなやつ、それが鵺子なのだ。

 

踊れること、体を動かせること、それが嬉しくてたまらない。

傍目には気味悪いかもしれないが、思わず笑みがこぼれてしまう。

S先生の今年最後のvariationで「コッペリア」の友達の第1va.(こちら→)

を踊っているときも快楽物質エンドルフィンが発散されっぱなしだった。

と思いきや、斜め後ろに3回シェネをする直前、右足が大きく滑って、

車に轢かれたカエルみたいにフロアにベチャッと倒れ伏してしまった。

あれっ! と思いつつ立ち上がると、先生もクラスの皆も心配顔。

けれどエンドルフィンのせいで体のどこも痛くないから、

スッ転ぶ前のところから踊り続け、納得の完璧フィニッシュを決めた。

 

今日は大晦日。今年踊ったvatiationを振り返ってみるとしよう。

  •  久保先生の指導で発表会で有志と踊った「コッペッリア」の〈時の踊り〉
  • 「ライモンダ」第3幕のヴァリエーション
  • 「白鳥の湖」の〈大きな白鳥〉(こちら→)
  • 〈エスメラルダ〉
  • 「白鳥の湖」第3幕〈黒鳥オディール〉(こちら→)
  • 「眠りの森の美女」第3幕〈オーロラ姫〉
  •  同じく「眠り……」第1幕〈ローズアダージョ〉(こちら→)
  • 「ドン・キホーテ」第3幕〈キトリ〉
  • 「タリスマン」の〈ニリチ〉(こちら→)

 

一部にYoutubeの見本を紹介したが、むろん鵺子がこんなに上手なはずないが、

忙しい忙しいといいながら、けっこう踊っていたので我ながら驚きだ。

納得行かなかったものについてはまた来年機会があったら挑戦したい。

 

レッスンに出られるようになると、体の軸が戻って来る。

月曜ラストのクラスでT先生にいいアドバイスをいただいた。

鵺子のあばら骨を指差し、「胸骨を閉じましょう」と言うのである。

これまでに先生方からいただいた注意には、お尻を締めて、

お腹を小さく、肩甲骨を閉じて、というものがあったが、

胸骨を閉じる、という表現は初めてのような気がする。

 

「ここは意識していませんでした。もう遅いかもしれません」

と何気なく鵺子が口にすると、「遅いことはありません」とT先生。

それでレッスン中ずっと胃の上あたりのあばら骨を締めていたら、

なんと、同時にお腹もお尻も締まっているのがわかった。

体のセンターも取れて上体も知らずに引き上がっている。これはすごい!

 

レッスン終了後、T先生にアドバイスのお礼を言いに行くと、

「意識していたのがわかりましたよ。

なんでも遅いなんてことはありません」と再び言われた。

よし、レッスン以外の日常生活でも、胸骨を意識して閉じていよう!

来年は胸骨締めだ! 鵺子はそう心に誓うのであった。

(ちなみに昨年末の誓いはお尻締め、だった)

 

年末年始は山の家に来ている。

今日は久しぶりに地元の温泉に行った。

少し散歩もして冬枯れの森の木々を眺めて歩いた。

 

 

今年頑張った自分へのご褒美にカフェで花豆ソフトも食べた。

 

 

でも来年は甘い物は控えて、たくさんvariationを踊ろう!

 

 

北方領土がルーツのダンサーとオレンジの話

  • 2016.12.29 Thursday
  • 23:32

 

今月初め、NBAバレエ団の公演Stars and Stripes

日本バレエを変える』の物販イベントを終えた翌日、

鵺子は友人が経営している大山宝石(こちら→)のセールに顔を出した。

青梅市にある青梅織物工業協同組合の建物の一室を借りて開かれていたが、

冷やかしではないお客様もかなりいて、景気のいい人っているんだなぁ、

と羨ましく感じ入ってしまった。

 

 

自分も買えるものがないかと物色していたら、友人社長が

「隣の部屋がバレエスタジオで、これからレッスン始まるようだから

見学してきたら? 先生はロシア人みたいで、チャイコの新刊を見て、

著者を知ってる、と言ってたわよ」というではないか。

ロシア人? 久保綋一を知っているって?

 

訪ねていくと、背の高い端正な佇まいの中年男性が

「ぼくの知り合いに牧阿佐美バレエ団関係の人たちもいて、

久保さんも牧さんの団員だったから、彼のことは聞いている」という。

自己紹介を済ませ合い、彼がミハエルと名乗ったので

「ロシア人ですか?」と訊くと、意外な話の展開になった──

「祖父が戦前北方領土に住んでいたロシア人で、北海道に渡り、

夕張炭鉱で働いたそうです。その後函館に出て、日本人女性と結婚し、

ぼくの父が生まれました。だから父はハーフで、ぼくはクォーターです」

 

そういう彼は、ロシア人ダンサーが概ねそうであるように、頭が小さく、

細身で手足が長い。鵺子は北方領土問題に昔から関心があることも手伝って、

俄然ミハエルさんに興味を抱いた。

戦前の北方領土では、日本人とロシア人が自然に一緒に暮らし、

ロシア人も島々と北海道を当然のように行き来していたのだろう。

そんなルーツをミハエルさんという存在が体現している。

 

ミハエルさんはあっけらかんとご自分のことを話し続ける──

「祖父母は生活が苦しかったので、まだ子供だったぼくの父は

養子に出された挙句、イカ釣り船の親方のところに奉公に出されたそうです。

極寒の夜中の辛い仕事です。父は我慢して働いたそうですが、

ある年齢になると、30円の貯金を手に脱走し、東京の亀戸で暮らし、

日本人女性と結婚して、生れたのがぼくの兄、ぼく、ぼくの妹です」

 

なんという人間ドラマ! ところがまだ続きがある。ミハイルさんの父上は、

軍用機の燃料を入れるドラム缶を作って米軍に売るビジネスで大成功。

一家は横浜で贅沢三昧の裕福な生活をするようになった。

しかし90年代に日本のバブルがはじけ、一家のバブルもはじけたのだそうだ。

 

そこで鵺子はふと思った。クォーターで、横浜で羽振りを利かしていたなら、

「R・Hというクォーターの人を知りませんか? お祖父さんがイギリス人で、

お父さんがハーフで英会話の先生、わたしの友人なのですが」と訊くと、

ドンピシャリ。「彼、知っています」というではないか。

お互いに驚いてしまった。なんと世界は狭い、人の輪は繋がっている。

 

ミハイルさんは7歳からフィギュアスケートにのめり込み、

様々な種類のダンスに長け、東京シティバレエ団に所属したこともあるが、今は

武蔵小杉でバレエスタジオ「ブレス・オブ・ライフ」を主宰している(こちら→)。

渋谷スタジオもまもなくオープンするというから、ちょっと覗いてみよう。

 

さて、今年が終わってしまう前にブログに載せておきたいスウィーツがある。

ガトーオランジュという、オレンジをふんだんに使った💛型のパウンドケーキ。

可愛がっていた甥が11月に結婚し、引き出物のひとつがこのお菓子だった。

 

 

バレエの「シンデレラ」で、舞踏会に招かれた意地悪お姉さんたちに、

王子様からいただいたオレンジをシンデレラが分け与えるシーンがある。

なんでオレンジなのかといつも不思議に思っていたが、

このケーキに添えられていた説明書きで合点がいった。

 

「ギリシャ神話の全能の神・ゼウスが

家庭の女神ヘラと結婚するときに贈ったのが

あまずっぱいオレンジだといわれています。その言い伝えから、

オレンジの実と結婚のシンボルとして、大切にされてきました」

 

 披露宴から1カ月が過ぎ、妹に電話すると、嬉しそうに彼女が教えてくれた。

「二人はほんとうに仲がいいの。一生喧嘩なんかしないんじゃないかしら」

 

号外号外!『日本バレエを変える』が毎日新聞に

  • 2016.12.20 Tuesday
  • 16:53

 

さきほど毎日新聞の記者さんから連絡があり、

明日21日)の夕刊・芸能欄に、チャイコの久保綋一著

『日本バレエを変える ─コーイチ・クボの挑戦─』

新刊案内の記事として掲載されるとのことです。

 

 

ちょうど吉田都さんも同時期に本を出されていて

都さんの本との抱き合わせ。

海外で活躍してきたダンサーによる出版が続いたという

タイミングに合わせた内容になるそうです。

 

なにはともあれコーイチさんにもチャイコにも朗報で、

これからも日本のバレエ、日本のダンサーのために

仕事をしていく活力を与えられます。

 

本のご注文は、ぜひともチャイコショップにお願い申し上げます

26日に増刷分が入荷いたします。

http://tchaiko.co.jp/ でございます。

 

 

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(株)チャイコのHP

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このブログについて

バレエ関連書籍の出版社「チャイコ」専属エディター、鵺子が仕事、バレエ、スウィーツなどについて書いています。

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チャイコの本


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