NBAバレエ団「Short Stories 9」にBravi!

  • 2018.06.17 Sunday
  • 08:31

 

子糠雨の15日(金)、紫色のレインブーツを履き、

足取り軽く、彩の国さいたま芸術劇場に出かけた。

NBAの「Short Stories 9: Ballet Incredible観賞日だったのだ。

悪天候にもかかわらず気分が浮き浮きしていたのは、

遅れに遅れていた印刷所への入稿を12日(火)に終え、

バレエ無しで机にへばりついていた犇豺圻瓩10日間から

ようやく解放されていたからなのだが、当日は二回公演だから

二回ともキャスト違いで楽しむぞ、と盛り上がっていたせいもある。

14時と19時の舞台をSSの同じ席でリラックスして堪能した。

 

竹田仁美/盒郷診靴痢Stars & Stripes》を観るのは今回で二度目だが、

軽妙かつ敏速な足さばきとチャーミングな表情を要求される難しい

バランシン作品をこのカップルはいつも完璧にいとも簡単そうに踊りこなす。

 

Celts(ケルツ)》は大のお気に入りで、この演目が入っていれば

いつでも、どこでも、何回でも、わたしはNBAを観に行く。

今回でおそらく5回目になるんじゃないだろうか。

ダンサーの体が美しく躍動する踊りで目が歓び、

アイルランド音楽の変化に富んだ旋律が心を癒してくれる。

衣装がグループ毎に色分けされているのだが、

】の男性パートを踊った大森康正の、触れれば手が切れる

鋭利なナイフのように研がれた動きに一段と磨きがかかり、

同パートを夜の部で踊った清水勇志レイは先輩・大森に肉迫する

テクニックを見せて、大変な成長ぶりだった。

茶色】の峰岸千晶はアイルランドの地に君臨する女王のごとき

崇高さを身に纏っていたが、このプリンシパルダンサーが醸し出す

品格はいったいどこから来るのだろう、恰も御仏、マリア様なのだ。

そして一番好きなパート【メンズダンス】は筆舌に尽くし難い。

美しく引き締まった体の男子5人が上半身裸で途切れなく

跳躍し、回転し、ぶつかり合い、走り、拳を振り上げ踊る姿は

原始の祭礼シーンやスポーツ大会は斯くの如しかと思わせる。

5人が輪になるときには、なぜか今回はストーンヘンジの

神秘性をわたしは感じていた。毎回新しい発見があるのだ。

どのダンサーも素晴らしいが、昼夜踊っていた河野崇仁とは

個人的な面識があるので自然に目が行った。彼は

振付家兼ソリストの宝満直也の新作《11匹わんちゃん》と、

《ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番》でも昼夜踊っており、

そのパワーとエネルギッシュな踊りに瞠目した次第。

 

宝満直也の《11匹わんちゃん》には意表を突かれた。

5月にスタジオリハーサルで未完成のものを拝見していたが、

このような衣装、メイク、演出で来るとは! スタリハでの説明で

「ダンサーがものすごく動けるので振付がどんどん進化していく」

というように宝満は話していたが、NBAダンサーを得て

この若い振付家は嬉々として作品を仕上げていったのだろうと拝察する。

竹田仁美がここでも大活躍で、キュートな役どころを昼夜演じ踊っていた。

11匹男子瓩獅子奮迅、いや犖せ卻蛙廰瓩靴討い燭里聾世Δ泙任發覆ぁ

 

アルビン・エイリーの名作The Riverより《ボーテックス》

今回二度目の観賞で、前回同様、未だアーティストの勅使河原綾乃だが、

このダンサーは凄いのだ! 回転、アラベスクでの静止など、

すべての動きで全くブレない! 天と地を突き刺して踊り、

笑顔を浮かべて若々しく艶めかしい視線を客席に送る余裕さえ見せる。

 

書き切れないので一旦ここで筆を擱くが、ここまでだけでも

NBAダンサーの躍進、成長ぶりは明白だろう。

9月の日本初演「リトルマーメイド」、

来年3月の久保綋一版「白鳥の湖」に期待は弥増すばかりだ。

 

昼の部が終わり、夜までに待ち時間がかなりあったので、

どこのバレエ公演でもお会いする熱烈なバレットマン、Hさんと

劇場併設のカフェでお茶をした。ほぼ毎週バレエを観に行く

Hさんのバレエに関する情報、知識は並外れで、

語り出すと止まらない。あっという間に夜の部の開演時間になった。

夜の部にはバレエ友だちのAさんが勤務を終えて駆け付け、終演後、

三人でオチャケをしながらバレエ談義をしたので、

与野本町から渋谷に戻ったときには地下鉄銀座線が終わっていた……。

 

Hさんといただいたカフェペペロネのキャラメルショコラケーキ。

 

*敬称略とさせていただきました。

 

 

 

 

 

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