ボリショイ・バレエを映画館で観る楽しみ

  • 2018.02.01 Thursday
  • 05:09

 

チャイコの翻訳書の印税報告をエージェントにするために、

次の本を作る傍ら、新年明けからずっと帳簿とにらめっこしていた。

紙の本は書店、amazon、バレエショップで売っていただき、

電子書籍はkindleオンリーでやっているが、

作品によって半年毎、一年毎と集計期間が異なり、

取次経由で書店に配本されてるのが市中在庫になっていたり、

注文が来たかと思うと、返品がごそっと来たりしているので、

何が何だかわからなくて、嫌になって、デスクを離れ、

録画してある洋画を観ては現実逃避していた日もあったが、

漸く報告を済ませたら、2018年は早1ヵ月が終わり、

もう2月になっていたという次第。

 

それでも1月はレッスンにはよく出かけたし、

映画館でバレエ映画も観た。モーリス・ベジャール・バレエ団

×東京バレエ団の『ダンシング・ベートーベン』

K-BALLET COMPANYの『クレオパトラ』

ボリショイ・バレエ団の『じゃじゃ馬ならし』

同じくボリショイの『椿姫』

ついでに、ロングランしていたトルコ映画『猫が教えてくれたこと』も観た。

イスタンブールの街で逞しく生きる猫ちゃんたちの可愛いかったこと!

 

『猫が教えてくれたこと』を観た恵比寿ガーデンシネマのロビーに掛かっていた、

出演猫デュマンのポートレイト。美食家で、お腹がすくと、高級レストランの窓を前足で叩く。

 

これまで観たバレエ映画といえばパリ・オペラ座や

英国ロイヤル・バレエ団のものが多かったが、

昨年からボリショイが頑張っていて、これがなかなか見応えがある。

ロングショット、クローズアップ、様々な角度から舞台公演が撮影され、

それがセンスよく編集されたものを大スクリーンで鑑賞するのだから、

変な話、なまの舞台よりも楽しめる点が多い。

ダンサーの顔の表情、衣装のディテール、

振りやポアントワークの細かな動きもよくわかる。

 

本番前の舞台でダンサーたちが振り確認などをしているのをバックに、

ロシア語、フランス語、英語が堪能な早口の女性司会者カーチャ・ノヴィコワが、

トライリンガルで立て板に水を流すように作品解説をし、

振付家やダンサーなどへのインタビューもこなすシーンは気が利いている。

 

『じゃじゃ馬ならし』は、ご存じシェイクスピアのドタバタ喜劇が原作で、

モンテカルロ・バレエ団の芸術監督・振付家のジャン­=クリストフ・マイヨーが、

ショスタコーヴィチの音楽を使ってボリショイのために振付した作品。

スピーディーかつスリリングでアクロバティックなダンサーたちの踊りが凄い!

衣装は現代的で、パリのファッションショーを見ているよう。

 

『椿姫』の原作はアレクサンドル・デュマ・フィスの悲恋純愛小説で、

振付はハンブルグ・バレエ団の芸術監督のジョン・ノイマイヤー、

ショパンの甘い、切ない、耳慣れた美しい調べが終始舞台に流れる。

高級娼婦マルグリットは日本でも大人気のスヴェトラーナ・ザハーロワ、

恋するブルジョワ青年アルマンにはノイマイヤーが自分のバレエ団から

連れて来たお気に入りのエドウィン・レヴァツォフ。

ちなみにこの2月にはハンブルグ・バレエ団の来日公演があり、

2,3,4日に『椿姫』が上演される。

 

好き好きではあるが、バレエを映画館で観るのは楽しい。

前列のお客の頭に邪魔されることもないし、

最前列の席でもポアントが切れることはない。

し、か、もチケットは3000円台。

舞台のS席なら20,000円を超えることもある由。

売店で買ったコーヒーやアイスクリームをいただきながら、

気楽にゆったりマイウエイで鑑賞できる。

 

『椿姫』を観たTOHOシネマズ新宿の売店で買ったBEN&JERRY'Sのチョコレートファッジ

ブラウニーのアイスクリーム。アメリカのバーモント州から輸入されていて、

表参道ヒルズにもショップがある。チョコがすごく濃厚で、私好みのリッチテイスト。

 

3月のボリショイ映画は『ジゼル』を観ることにしている。

作品としては見飽きているジゼルをあえて映画でも観るのは、

あのセルゲイ・ポルーニンがアルブレヒトを踊るからだ。

薬物、入れ墨と物議を醸した“バッドボーイ”、

英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルの座を電撃的に投げ捨て

退団したセンセーショナルな天才ダンサー、ポルーニンは

ボリショイに招かれてザハーロワと踊ることは、おそらくもうないだろう。

映画は201510月の収録だから、彼がロイヤルを離れた後、

ロシアで試行錯誤しながら今後の生き方を模索していた頃のものだ。

そんな過ぎ去りし日の彼に会えるのも、映画ならでは、なのである。

 

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バレエ関連書籍の出版社「チャイコ」専属エディター、鵺子が仕事、バレエ、スウィーツなどについて書いています。

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