ボリショイ・バレエを映画館で観る楽しみ

  • 2018.02.01 Thursday
  • 05:09

 

チャイコの翻訳書の印税報告をエージェントにするために、

次の本を作る傍ら、新年明けからずっと帳簿とにらめっこしていた。

紙の本は書店、amazon、バレエショップで売っていただき、

電子書籍はkindleオンリーでやっているが、

作品によって半年毎、一年毎と集計期間が異なり、

取次経由で書店に配本されてるのが市中在庫になっていたり、

注文が来たかと思うと、返品がごそっと来たりしているので、

何が何だかわからなくて、嫌になって、デスクを離れ、

録画してある洋画を観ては現実逃避していた日もあったが、

漸く報告を済ませたら、2018年は早1ヵ月が終わり、

もう2月になっていたという次第。

 

それでも1月はレッスンにはよく出かけたし、

映画館でバレエ映画も観た。モーリス・ベジャール・バレエ団

×東京バレエ団の『ダンシング・ベートーベン』

K-BALLET COMPANYの『クレオパトラ』

ボリショイ・バレエ団の『じゃじゃ馬ならし』

同じくボリショイの『椿姫』

ついでに、ロングランしていたトルコ映画『猫が教えてくれたこと』も観た。

イスタンブールの街で逞しく生きる猫ちゃんたちの可愛いかったこと!

 

『猫が教えてくれたこと』を観た恵比寿ガーデンシネマのロビーに掛かっていた、

出演猫デュマンのポートレイト。美食家で、お腹がすくと、高級レストランの窓を前足で叩く。

 

これまで観たバレエ映画といえばパリ・オペラ座や

英国ロイヤル・バレエ団のものが多かったが、

昨年からボリショイが頑張っていて、これがなかなか見応えがある。

ロングショット、クローズアップ、様々な角度から舞台公演が撮影され、

それがセンスよく編集されたものを大スクリーンで鑑賞するのだから、

変な話、なまの舞台よりも楽しめる点が多い。

ダンサーの顔の表情、衣装のディテール、

振りやポアントワークの細かな動きもよくわかる。

 

本番前の舞台でダンサーたちが振り確認などをしているのをバックに、

ロシア語、フランス語、英語が堪能な早口の女性司会者カーチャ・ノヴィコワが、

トライリンガルで立て板に水を流すように作品解説をし、

振付家やダンサーなどへのインタビューもこなすシーンは気が利いている。

 

『じゃじゃ馬ならし』は、ご存じシェイクスピアのドタバタ喜劇が原作で、

モンテカルロ・バレエ団の芸術監督・振付家のジャン­=クリストフ・マイヨーが、

ショスタコーヴィチの音楽を使ってボリショイのために振付した作品。

スピーディーかつスリリングでアクロバティックなダンサーたちの踊りが凄い!

衣装は現代的で、パリのファッションショーを見ているよう。

 

『椿姫』の原作はアレクサンドル・デュマ・フィスの悲恋純愛小説で、

振付はハンブルグ・バレエ団の芸術監督のジョン・ノイマイヤー、

ショパンの甘い、切ない、耳慣れた美しい調べが終始舞台に流れる。

高級娼婦マルグリットは日本でも大人気のスヴェトラーナ・ザハーロワ、

恋するブルジョワ青年アルマンにはノイマイヤーが自分のバレエ団から

連れて来たお気に入りのエドウィン・レヴァツォフ。

ちなみにこの2月にはハンブルグ・バレエ団の来日公演があり、

2,3,4日に『椿姫』が上演される。

 

好き好きではあるが、バレエを映画館で観るのは楽しい。

前列のお客の頭に邪魔されることもないし、

最前列の席でもポアントが切れることはない。

し、か、もチケットは3000円台。

舞台のS席なら20,000円を超えることもある由。

売店で買ったコーヒーやアイスクリームをいただきながら、

気楽にゆったりマイウエイで鑑賞できる。

 

『椿姫』を観たTOHOシネマズ新宿の売店で買ったBEN&JERRY'Sのチョコレートファッジ

ブラウニーのアイスクリーム。アメリカのバーモント州から輸入されていて、

表参道ヒルズにもショップがある。チョコがすごく濃厚で、私好みのリッチテイスト。

 

3月のボリショイ映画は『ジゼル』を観ることにしている。

作品としては見飽きているジゼルをあえて映画でも観るのは、

あのセルゲイ・ポルーニンがアルブレヒトを踊るからだ。

薬物、入れ墨と物議を醸した“バッドボーイ”、

英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルの座を電撃的に投げ捨て

退団したセンセーショナルな天才ダンサー、ポルーニンは

ボリショイに招かれてザハーロワと踊ることは、おそらくもうないだろう。

映画は201510月の収録だから、彼がロイヤルを離れた後、

ロシアで試行錯誤しながら今後の生き方を模索していた頃のものだ。

そんな過ぎ去りし日の彼に会えるのも、映画ならでは、なのである。

 

「黒鳥のパ・ド・ドゥ」WSに思うこと

  • 2018.01.03 Wednesday
  • 23:16

 

山の家のベランダから眺めた初日の出@07:00

 

2018年、戌年の日本はなんとか平和裡に元旦を迎えた。

三箇日は読書とTV映画三昧、そしてちょっとだけ仕事、

合間に昨年の出来事を振り返って過ごした。

昨年最悪だったのは、サンフランシスコに慰安婦像が建ったこと──

青春の数年を過ごし、第二の故郷ともいうべき街なのに、

思い出の日々を土足で踏みにじられた。もう行かない!

 

最良は、バレエについてだが、「黒鳥のパ・ド・ドゥ」の

ワークショップを受け、最後までやり通したことだ。

新横浜の「スタジオ・マーティ」(こちら→)主催のWSで、

10月に一回、11月に二回、12月に二回、計五回を土曜夜に受講。

講師は元NBAバレエ団プリンシパル同士の泊陽平さんと田澤祥子さんで、

お二人が在団中は公演を観ていたこともあり、これはなんとも贅沢な! 

すごく難しいけど、無謀にも参加したのだった。

 

Youtubeには様々な見本があり(こちら→)(こちら→)予習はできるが、

先生によるオリジナル振付になっているので、

学習&記憶障害の傾向があるこの身にはハードルが超高い。

でも一緒に受講したバレエ友だちに助けられ、教えてもらい、

さらに、生れて初めて格安レンタルスタジオで自主練を重ね、

四回目には何とか振りが入ったので、五回目のファイナルクラスで

無事、通しを二回やり遂げることができた。

 

クラス内容はスタジオと先生方の企業秘密になるので

SNSなどでの詳細説明は無論ご法度。

動画アップも著作権・肖像権の侵害になるので禁じられている。

このブログを書くにあたり、スタジオに問い合わせたところ、

自分だけの姿が映った静止画像はOKということなので、

賑やかしに、パ・ド・ドゥの楽しさを知っていただくためにも、

恥晒しではありますが、あえてここに掲載する次第。

 

(左)黒鳥オディールが王子から後ずさる(右)でも思い直してシェネで王子にアプローチ

 

振りが体に入ると、次は感情表現や性格描写もしたくなり、

自主練では、王子をたぶらかす、陰険かつ狡猾なオディールを目指した。

ある人から、「ボリショイ版には黒鳥がフクロウの娘という設定のもある」

と教えられ、それが琴線に触れたので、アタシはいけずなフクロウ・プリンセス、

お父様は夜のキング・オブ・フクロウなのよ、と成り切り演技を楽しんだ。

 

(右端から)フクロウ姫でも王子に愛されたい → 純情可憐が売りの白鳥オデットごときに彼を

 とられたくない でもそんな心の内は見せたくない だからある線まで来たら逃げちゃうアタシ

 

先生は厳しく、優しく、辛抱強く、真剣に、指導してくださった。

「とにかく、振りを早く、きちんと覚えなさい」と何度も言われた。

人見知りする私は当初コチコチだったけど、ラストクラスでは

気持ち的にも先生とコミュニケーションができていた(と思う)。

早く駆け寄り過ぎて「なんだか早く来たね」と小声で言われたら、

「う〜ん、そうなんです」と返し、

両腕サポートされてのストゥニュ後、右脚を素早くアチチュードして

キープするのを忘れ、何だっけとフリーズしていたところ、

「アチチュード、アチチュード」と耳元で囁いてくださったので、

「ここ、いつも忘れます」と呟き返す──なんだろう、この明るい余裕。

 

 (左から)またまた逃げるアタシ → でもやっぱり仲良くしてね、と戻ってきて再誘惑 

 

上記ご紹介のYoutubeはボリショイのプリンシパルたちの演技で、

あんな180度開脚ハイジャンプ、高速回転、ディープパンシェは無理だけど、

とにかくパ・ド・ドゥは、振りが入り、パートナーと目と体で

意思疎通できるようになると醍醐味がわかってくる。

 

しかしながら、泊・田澤両先生のWSは限定5名の二時間クラスで希望者が多い。

あまり書くと申込がさらに増え、倍率が高くなり、

自分が次回受けられなくなる恐れがあるので、ここで擱筆といたします。

 

3日朝、窓の外を見たら、なんと美しい雪景色!

 

 

 

映画『「ボリショイ』&暗闇に光るスマホ

  • 2017.12.14 Thursday
  • 23:02

 

ロシアが自国の芸術・文化を海外へ発信することに力を入れている。

「ロシアシーズンズ(ロシアの季節)」と銘打ったプロジェクトを立ち上げ、

日本がその第一回目の開催国になった。無論、これは昨年12月に行われた

二国間首脳会議にて、安倍首相とプーチン大統領が取り決めたことによるもので、

国際政治も絡んでいる。

 

  とまれ、今年6月から「ロシアシーズンズ ジャパン2017」の

さまざまなイベントが日本各地で行われてきた。バレエ絡みが多かったが、

サーカスや、ロックバンド、エルミタージュ美術館の傑作が披露され、

コンサート、写真展、映画鑑賞会なども開催された。

 

グランドフィナーレは東京で、

この11日にマリインスキー劇場管弦楽団によるコンサート、

12日に新作映画『ボリショイ』の上映が行われた。

 

 

 映画鑑賞の招待券を頂いたので、バレエのクラスを受けてから、

シャワーも浴びずに、TOHOシネマズ 六本木ヒルズに出かけた。

 

 トークセッションが冒頭にあり、ゲストでプロデューサーの

ドミートリー・ダヴィデンコさんが語気を強めて「ハリウッドだけでなく、

ロシアでも映画を作っています。アメリカ映画より、ロシア映画を観てください」

と本音を口にしたのが微笑ましかった。

日本でも大ヒットした、ナタリー・ポートマン主演のサイコスリラー

『ブラック・スワン』に対抗しているのかと思った次第。

 

 やはりゲストで、主演女優のひとりであるアンナ・イサーエワさんは、

ご自身もボリショイバレエ学校を優秀な成績で卒業しているので、

ナビゲーターから「映画に描かれていることはリアルですか?」と訊かれ、

「現実と映画はリアルにリンクしています。監督には大いに感謝しています」

と率直なお応えで好感が持てた。

なにしろ、独断的なキャスティングで反感を買っていた芸術監督が

男性ソリストから顔に硫酸を浴びせられるという事件が2013年に起きた、

あのボリショイなのだ。映画でもバレエ団の内幕、怨念渦巻く人間ドラマを

見ることができるのかと、期待がいや増した次第。

 

 開けてみると、いい意味で期待を裏切られた。

『ブラック・スワン』や硫酸事件のようなエグさはない。

生徒たちが切磋琢磨し、あるいは脱落していく姿が青春ドラマとして描かれ、

幸運にもバレエ団員に採用された者同士の心の揺れ、嫉妬、裏切り、

そして恋、友情が浮き彫りになっている。

 

 パ・ド・ドゥのレッスン中、男子から落とされてしまったり、

どうも息が合わないでいるシーンもあって、とても参考になった。

わたしは目下、パ・ド・ドゥのお稽古に余念がないのだ。

2014年にパリ・オペラ座のエトワールを引退したニコラ・ル・リッシュが

エトワール役で出演しているのも嬉しく懐かしい。

渋い佇まいが好きで、贔屓にしていたのだ。

 

 部外者をシャットアウトしているバレエ学校や劇場内での撮影シーンも多く、

これは貴重な情報になった。恒例のモスクワ国際バレエコンクールは

この劇場で行われるが、編集を担当した『日本バレエを変える』(チャイコ刊には

著者の久保綋一さんが16歳のときにここで踊って銀を獲ったという件があり、

劇場の外観、内部がスクリーンに映し出されたときには感慨深かった。

外国人初のボリショイ第一ソリストだった岩田守弘さんのことも脳裏に浮かんだ。

 

 バレエ学校の生徒たち(特に女子)は成長過程において体型に変化が生じると

退学を余儀なくさせられるという話を聞いているが、そのエピソードもあって、

リアルに描かれているという触れ込みだけに、キビシー! と恐れ入ってしまう。

バストもヒップも実ってはいけないのだ。

 

 子供の頃から延々と続くストイックな修業期間を終え、

晴れて有給の団員となり、バレエ団で踊り続ければ、

ロシアのダンサーたちは30代で年金生活に入れる──

これは冒頭のトークセッションで話題になったことだが、知ってはいても、

実際に関係者の口から耳にすると、なんだかな〜、日本とは大違いだな〜、

と再確認させられる。我が国のプロダンサーたちのおおかたは、

現役のときから公演の合間を縫ってバレエ教師の仕事をし、

(特に男子は希少価値だから)日本中に乱立している巷のバレエスタジオの発表会に

ゲスト出演して糊口を凌ぐ。退団後の生活は、推して知るべしだ。

 

『ボリショイ』を観ながら、もうひとつ感じ入ることがあった。

この映画には前出のアンナさんの他に、ユリアという名の

もうひとりの主人公がいるのだが、ユリアは地方の片田舎の貧しい家の娘で、

家族の暮らしを助けるためにボリショイに入団しようと努力し、志を果たす。

だが、とある事情でプリマの座を一度は断念することになってしまうのだ

(ちなみに、アンナさん演じる主人公はモスクワの富裕な家庭の娘という設定)。

 

 ロシアのダンサーが登場する映画には、この“貧困家庭”パターンが多い。

東京では秋に公開されたフランス映画『ポリーナ、私を踊る』の主人公も

ボリショイを目指すロシア人の少女で、彼女の家も貧しい。

夏に観た英・米映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』は、

キエフ国立バレエ学校、英国ロイヤル・バレエスクールを経て、

ロイヤル・バレエ団の大スターになった天才ポルーニン(こちら→)

実像に迫ったドキュメンタリーだったが、

ロシアではなくウクライナ出身の彼もやはり貧しい家庭環境にあった。

逆境を乗り越え、目標に向かうところに、才能が開花する──

常套なストーリーラインだが、これがあちらでは現実だから物語になる。

 

 翻って、日本のバレエ界を映画にするならば、それほどの貧困層はなく、

中途半端にぬくぬくした社会だから、足りない分はアルバイトで補えて、

30代で年金生活者になれるような条件のいい国立バレエ団は不在なので、

そこに入ること自体を目標にして上を目指す動機も生まれず、

踊りたいから踊れる限りは踊って暮らす、あとは野となれ山となれ──

差詰めそんな若者たちについてのストーリーになるのだろうか。

温過ぎる。締まりがない。ドラマがない。キャッチのない映画だ。

 

 余談だが、最後に言っておきたいことがある。

会場でわたしの右隣に坐っていた女性が、上映半ばからスマホをいじり始めた。

消音にしてあるのだろうが、暗闇で視野内に液晶の眩しい光があると、

煩わしくて、鬱陶しくて、映画鑑賞の邪魔になる。

1分ほど右手で右目側に壁を作って光が見えないようにしていたのだが、

なんでわたしがそんな恰好をして映画を観なくてはならないのかと頭に来て、

「ねえ、それ、光が目に痛いんだけど」と小声で伝えたら、

彼女は「ああ、すいません」と言ってにやけてからオフにした。

映画が自分のタイプじゃない、あるいは急いで連絡する必要があるのなら、

中座すればいいじゃないか。上映中でなければ怒鳴るところだ。

このバカ女、まさかバレエをやっている人じゃないでしょうね!

 

映画館を出て、ヒルズの66プラザに来ると、400個のバイブラランプで作られたクリスマスツリーが、

フィラメントの柔らかい光を揺らしながら夜のなかでたおやかに輝いていた。

 

 

 

 

松山バレエ団「白毛女」に思う

  • 2017.11.10 Friday
  • 04:37

 

9日夜、Bunkamuraオーチャードホールで松山バレエ団による

日中国交正常化45周年記念「新『白毛女』」を観た。

昔から「白毛女」のことは知っていたが、

公演を観る機会がなく、今回はどうしてもとお思い立ったのだ。

 

清水正夫・松山樹子夫妻が同名の中国映画やオペラを基に創作した

日本人によるオリジナル・グランドバレエで、初演は1955だった。

貧農の乙女が地主階級に立ち向かって苦悩の日々を重ねた末、

白髪になりながらも、世の中を変えていくというストーリーだが、

当時の資料写真で見る、主役の松山樹子さんの挑戦的かつ肉感的な

アラベスクポーズが素晴らしい。

1971年からは森下洋子さんが主役を踊っているが、

若い頃の洋子さんを私は見逃しているので、それが悔やまれる。

 

今回のバージョンは構想・構成・台本・演出・振付が

清水哲太郎氏によるもので、タイトルに「新」が付いている。

以前のバージョンを観ていないので、違いがわからないのだが、

乙女が農村の粗末な家から登場する冒頭シーンは「ジゼル」を思わせ、

大勢の白毛女たちが白い世界で踊る群舞のシーンには

やはり「ジゼル」、そして「白鳥の湖」にも通ずる美しさがある。

だが、音楽、衣装、振付、物語は西洋の物真似ではない。

それがいい。既視感がなく、新鮮に感じられるのだ。

フォーマットとしてのクラシックバレエの伝統を踏まえた、

真の意味での日本のオリジナル・バレエを観たい──

最近の私にはそういう欲求があるので、

日中友好の枠を外したとしても、これは見応えのある作品だった。

 

第二幕が始まる前に、二階のボックス席に美智子皇后陛下が現れ、

会場に拍手の嵐が起こり、対面のボックス席で報道カメラマンの

フラッシュが焚かれたのでびっくり、と同時に、

「まあ、すてき!」と感動してしまった。

清水哲太郎氏が横に坐っていた、とあとで知った。

そういえば、美智子さまも美しい“白毛女”だ。

長い間、ご苦労様でしたと申し上げたい。

 

外に出ると、東急百貨店前のクリスマスツリーが輝いていた。

私の大好きなイリュミネーションの季節の到来だ。

今年もあと2カ月を切った。

 

 

渋谷駅までの途中、いいものを観た興奮を冷ますために

オーチャードのあとでいつも入るカフェに寄り、

ココアパウダーがかかったソフトクリームをいただいた。

中国語が周囲で聞えていた。彼らもオーチャード帰りなのだろう。

 

「新・白毛女」のプログラム裏表紙の森下洋子さん&ソフトクリーム

テッドと「クレオパトラ」

  • 2017.10.15 Sunday
  • 21:59

 

我が家にテディベアが来た。

人気アメリカ映画「テッド」「テッド2」の

主役キャラクターだ。

 

テッドと「ted 2」のDVD

 

映画のテッドは縫いぐるみなのに生きていて、

お酒も飲み、マリファナも吸う中年オヤジだが、

我が家のテッドは左掌を押すと映画と同じ英語のオヤジ声で喋るだけ。

それ以外はふつうの縫いぐるみなので安心していられる。

弛んだ出っ腹、「へ」の字眉のテッドを見ていると気持ちが和む。

 

熊といえば、テディの愛称で知られる

熊川哲也さん率いるKバレエの「クレオパトラ」を観た。

電車の吊り広告で中村祥子さんが左脚を体側に沿わせて

頭の高さを超えてほぼ垂直上げしている

写真に魅せられてしまったのだ。

 

 

祥子さんの美しい肢体のせいだけではない。

Kバレエの「クレオパトラ」は

ストーリーの創作、音楽の発掘、振付、のすべてが熊川さんによる

オリジナル・世界初演・全幕作品・グランドバレエということで

ぜひともそのお手並み、出来栄え拝見という気持ちもあった。

 

席は後方エリア、ほぼ中央で、ステージ全体を臨めるS席だったが、

まず、現代アートのような斬新かつ無駄のない舞台美術に圧倒された。

「ファラオの娘」のようなお決まりのエジプト調ではないのだ。

 

古代エジプトの女王クレオパトラと

共和制ローマを形作るカエサルを始めとする政治家・軍人たちとの

愛、セックス、陰謀、殺略があやなす独自の「クレオパトラ」を

熊川哲也芸術監督がどのようにバレエで見せるのか。

観客としての興味と好奇心はひとえにそこにあった──

 

非常に演劇的で衝撃的な作品である。

それは、神秘的に妖しいイントロと、

息をのむエンディングの2シーンに顕れていると言っても過言ではない。

いい意味での“外連味(けれんみ)”が計算されているのだろう。

もしかしたら熊川さんは、この作品で全世界に向けて、

歌舞伎でいうところの“見得(みえ)”を切ったのかもしれない。

入り組んだ人間関係を観客に伝えなくてはならないので

ダンサーには、踊るだけでなく、役を演じることも強く要求されている。

私感だが、見ててもいいのかなあ、

ピーピング・トムみたいだなあ、という気持ちにさせられるほどの

めくるめく官能的な動きが振付に込められていたりもする──。

正直に言おう。

「クレオパトラ」を観て、バレエ研究における課題がひとつ増えた。

ずばり、《バレエにおけるセクシュアリティ》である。

 

願わくば、熊川版「クレオパトラ」が海外に呼ばれたり、

各国のバレエ団によって上演されるようになってもらいたい。

そのときこそが、真のメイドインジャパンのグランドバレエ誕生なのだ。

日本公演はまだまだ続く。

せっかくだから《バレエにおけるセクシュアリティ》のお勉強も兼ねて

浅川紫織さんがクレオパトラを演じる日にも観に行くつもりでいる。

 

 

NBAバレエ団「HIBARI」のパワーアップ

  • 2017.09.04 Monday
  • 14:54

 

先週末、2日土曜の昼、凄くいいものを観た。

池袋の東京芸術劇場で上演されていたNBAバレエ団の

HIBARI」だ(公演は2日と3日で計三回)。

 

 

敗戦から立ち直る日本に寄り添って歌い続けた国民歌手

美空ひばりの生涯を歌、写真、動画、ナレーション、

そしてバレエでスタイリッシュに組み立てた作品で、

2015年の初演時に好評だったが、それがさらに磨き上げられていたのだ。

 

アメリカのミュージカル、演劇、映画、バレエ界に

作品を提供し続けている大御所リン・テイラー・コーベットによる振付で、

彼女は再演にあたって細やかな手直しを施したという。

そのせいなのだろう、単なる再演ものではなく、既視感がありながら

まるで新しい作品を観ているような奇妙な錯覚にとらわれた。

 

しかしその不思議な感覚の一番大きな要素がダンサーたちの

テクニックと表現力のパワーアップにあるのは明らかだ。

新しいダンサーが増えていたし、

プリンシパル、ソリスト、アーティストとランク付けされているうち、

アーティストレベルの若手の躍進が目立つ。

これは、上のランクや、下に控えるダンサーたちに

良い意味でのコンペティティブな刺激を与えているはずだ。

バレエ団の狒度瓩保たれ、有機的に機能している証拠だろう。

 

 

振付家は、美空ひばりを研究し尽くしたうえで、

日本の芸能から得た知識を咀嚼し、

ハイセンスなバレエ・ア・ラ・ジャポンを作り上げている。

それは例えば、何でもない一枚の黒い布の使い方にも顕れており、

黒装束の男性ダンサー(皆川知宏/森田維央)を黒子に従え、

美空ひばりの切々とした歌声に包まれながら

関口祐美がソロで踊る「悲しい酒」はその代表例だ。

決して他人には見せなかったであろうひばりの心情が

バレエで具現化されていて、観る者の胸を締め付ける。

 

併演の「The River」はアルヴィン・エイリー振付、

デューク・エリントン作曲によるアメリカンバレエの傑作。

ダンサーに超高度なテクニックを要求するこの作品を

NBAが日本初演したこと自体がまず賞賛に値する。

 

 

芸術監督・久保綋一著『日本バレエを変える(チャイコ刊)

でも紹介されているが(P.130-131参照)、「The River」は

元々アメリカン・バレエ・シアター(ABT)のために1970年に作られた。

そのうちのパ・ド・ドゥ〈Giggling Rapids〉を

ミハエル・バリシニコフとナタリア・マカロヴァが踊り、

それをコロラド・バレエ団時代に久保も踊っている。

ミーシャとレスリー・ブラウン(当時ABTのソリスト)が共演した

映画「愛と喝采の日々」(1977年)でレスリーがソロ〈Vortex〉を

魅力的に踊っていたのが印象深い。

 

そんなこんなで、さてNBAダンサーたちが「The River」を

どう踊りこなすかと大いに関心があったのだが、

嬉々、溌剌として踊る彼らは、素晴らしい! の一言に尽きる。

気になっていた〈Vortex〉は勅使河原綾乃(ランクはアーティスト)だったが、

この人はこんなにシャープな踊り方をするテクニシャンだったのかと

びっくり仰天、瞠目のパフォーマンスを見せてくれた。

私感ではレスリーをはるかに超えていた。

 

BAのダンサーたちは公演を重ねるごとに進化し続けている。

彼らが日本のバレエ、いや、バレエそのものを変えていく、

そんな道筋が見えているように思うのだ。

 

(気になる座席:

友人が日曜にSS席の最前列ほぼ中央で観たというので念のために訊いてみたが、

ダンサーの足はポアントの先まで見えたとのことで安心した。そうでなくちゃ)

 

 

腹が立った「Ballet Supreme」: 8月に思う その

  • 2017.08.29 Tuesday
  • 17:42

 

嫌な思いをした。

一カ月ほどぐちゃぐちゃ考えて怒りが冷めてきたので

書いて吐き出して再出発することにしよう。

以下、その嫌な思いについて──

 

パリ・オペラ座バレエ&英国ロイヤル・バレエの

スターたちが共演する公演「Ballet Supreme」のチケットを

訳あって知り合いから譲り受け、726日のAプログラムを

文京シビックホールで観た。ここ数年、

日本のバレエ団ばかり観ていたので、

外国勢はどうなっているのかチェックしたかったし

座席が前から2列目中央だということもあった。

S席19,000円、いいお値段だが、入手しにくい人気の公演だから

さぞや見応えあるだろうと期待したのだった。

 

ところが、着席して驚いた。

そこは本来オーケストラピットのエリアでステージに近過ぎる。

水平に見やる目の前は茶色い板塀。

2時間強の公演中、頭を後ろに反らし、目線を45度上げ、

坐ったまま背伸びをしていなくてはならない。

 

ダンサーたちが踊り始めると、イライラしてきた。

彼らが前のほうに出てこないと美しい足元、

トウシューズの爪先も見えないのだ。

ダンサーがステージ中央にいると脛(すね)から下が見えない。

もっと奥に行くと膝から下が見えない。

「白鳥の湖」三幕よりパ・ド・ドゥで黒鳥が最奥から

グラン・フェッテ・アン・トゥルナンをしながら

前進してくるのだが、初っ端はウエストから上しか見えない。

おまけに、その日の黒鳥は標準とされている32回をまわらなかった。

パリ・オペのエトワールだが、バレエ団がNY公演後の来日で、

東京公演初日だったため、疲れていたのかもしれない。

他のパリ・オペのダンサーたちも精彩に欠けていた。

 

オケピを潰した前過ぎる席の欠点は他にもある。

踊り終えたダンサーが拍手喝采に応えて

最前線まで出てきてくれるのはありがたいが、

そのときの彼らは顔も体も汗だらだらで、

ハーハーという音が聞こえるほどに呼吸が荒い。

美しくあるべきバレエでそういうのは見たくない。

主役を踊っていた男性が一旦袖に引っ込み、再登場し、後ろを向くと

黒タイツのお尻に白い粉みたいなのが付着しているのも丸見えだ。

クリーム色に金銀ラメのオールインワン・レオタード姿の

男性ダンサーが目の前に立ったときには何だか気持ち悪くなった。

 

何が言いたいのかというと──

こういう席は見たいものが見えず、見なくていいものが見えてしまう。

生身の人間が描く“動く芸術的絵画”全体を観ることができないのだ。

これは本当の意味でのバレエ鑑賞ではない。

美しい体で懸命に踊るダンサーたちも、一部の観客の目には

自分たちの体が切れているとは思いもよらないだろう。

作品を創った振付家にも失礼というものだ。

 

終演後、ロビーで公演関係者の男性を見かけたので

「酷い席でしたわ」と話しかけたら、

「ここはまだ良い方ですよ。東京文化会館はもっと酷いです。

バレエの好きな方は嫌でしょうけど」とのご託宣。

これにも驚いた。バレエを観に来るのはバレエ好きばかりではなく、

違うものを観にくる人もいるということなのだろう。

人それぞれだからいいのだが、オーミステイク! だったにせよ

自分がそういう席に座ったというのが情けなくて嫌なのだ。

 

それにしても、オケピの空間を使った席がなぜ19,000円もするのか?

ありていに言えば客席を増やして収益を上げるためだろう。

それに、そんな席でも19,000円を払う客がいるからだ。

主催者によってはそういう席はA席にして安くするところもあると聞く。

それがあるべきかたち、だと思う。

 

後味が悪いので、すっきりほろ酔いできるかき氷をご紹介。

 

 

6月にオープンしたGINZA SIXの地下2Fにある

ワインショップ・エノテカの「グラス・ピレ」。

グラスglace 仏語で氷の意)をピレpiler 仏語で削るの意)して

ワインベースのシロップがかかっている。

ロゼ(ベリー味)とブラン(ミント味)があってとても爽やか。

7月末で終了予定だったが、好評につき8月末までやっているそうだ。

 

 

 

バレエ三昧で5月が過ぎ、今年もあと半年

  • 2017.06.09 Friday
  • 23:13

 

5月は忙しかった。

9ヶ月も溜まった経理事務を片付けなくてはならなかった。

税理士さんからお小言をたまわってしまったのだ。

おかげでブログが滞った。

でもブログは自分のための覚書でもあるのだから、

書かないでは済まされない。

 

とにかく5月はレッスンにも足しげく、バレエ鑑賞も多かった。

✪松山バレエ団の「ロミオとジュリエット」

Angel Rで師事しているN・K先生ゲスト出演のセミプロ発表会。

✪同じくN・K先生出演の天満・天神バレエ&ダンスフェスティバル。

✪久保綋一芸術監督率いるNBAバレエ団

「真夏の夜の夢」と「葉は色褪せて」。

この2作品は過去にも観たが、前回と比較して、

ダンサーのレベルが格段に向上しているのが明白だった。

 

NBAは来る9月公演で「HIBARI」の再演と、

「ザ・リバー」の日本初演をする。

「HIBARI」はご存じ美空ひばりさんの生涯のバレエ化。

「ザ・リバー」はアルヴィン・エイリー振付、デューク・エリントン音楽で、

ダンサーに高度なテクニックを要求する現代バレエ──

これをNBAがどう見せてくれるのか、大いに期待するところだ。

 

シャーリー・マクレーン、アン・バンクロフト主演、

ミハイル・バリシニコフも出演の映画「愛と喝采の日々」(1977に、

劇中バレエ作品『エリントニア(ヴォルテックス)』が登場するが、

これは「ザ・リバー」からの抜粋で、映画で踊っているのは

当時アメリカン・バレエ・シアターのソリストになって間もない

レスリー・ブラウン19だった(こちら→ タイムスケール1:09:32~

鵺子はこの『エリントニア』が大好きで、

NBAではどのダンサーが踊るのかと、いまから興味津々なのである。

 

新国立美術館の「草間彌生 わが永遠の魂も観た。

昔、週刊誌で仕事をしていた時、彌生さんにはたびたび取材させていただき、

以来、展示会があるときは必ず拝見している。

88歳になられるのに、創作意欲の果てることがない。

 

 

新国立美術館のあと、ご近所のミッドタウンに移動し、

21_21 DESIGN SIGHTで行なわれている「アスリート展」を観た。

アスリートの肉体、運動、エネルギー、心理状態を

映像、写真、装置などを駆使して解析して見せる展示会だった。

ここに足を運んだのは他でもない、

久保綋一さんの本「日本バレエを変える」のカバー写真家、

ハワード・シャッツ氏の作品も展示されているからだ。

 

(c)Howard Schatz

 

上にご覧いただいているのがそれで、

モデルはニューヨーク・シティ・バレエ団のダンサー。

驚いたことに、鵺子はこの写真を見て、彼女がなにをしているのか、

手足胴体がいったいどうなっているのか、にわかにはわからなかった。

 

じっと見ていただきたい──ポアントを履いた右足でつま先立ちをし、

頭を床に向け、胴体を脚の付け根から折り曲げ、左脚を天井に向け、

上に向けた両腕で絶妙なバランスをとり、彼女は片脚倒立をしている!

バレエダンサーの身体能力は、こんなところまで行ってしまう。

でもバレエは曲芸ではない、サーカスではない、

身体によるアート、芸術なのだ!

 

 

 

 

 

松山バレエ団の「ロミオとジュリエット」

  • 2017.05.08 Monday
  • 04:43

 

黄金週間は個人的にバレエ・イベントが続いた。

まず3日には、渋谷の文化村B1Fにある「ドウ マゴ パリ」で

妹とお喋りをしながら軽いランチを済ませたのち、

松山バレエ団の「ロミオとジュリエット」を

オーチャードホールで鑑賞した。

 

松山バレエ団「ロミオとジュリエット」のプログラム

 

同じ演目でも、バレエ団によって作品性が異なるのは当然だが、

松山バレエ団のロミジュリは実に独特だった。

 

ステージで踊るダンサーの数の多さと迫力に圧倒させられた。

そのダンサー動員力が、ヴェローナの広場で繰り広げられる

キャピュレット家とモンタギュー家の諍いをより凄惨なものに、

渦巻く民衆のエネルギーをダイナミックに表現していた。

それは、キャピュレット家の仮面舞踏会に集う上流階級の人々の

絢爛豪華な傲慢と興奮を増幅して見せる効果をも受け持っている。

舞台全体が人間の業を内包する情念に満ちた生の営みの証なのである。

そんな喧噪と華美の中にぽつんと佇み見つめ合うからこそ、

ロミオとジュリエットの純愛が儚く美しく立ち上がる。

 

森下洋子ジュリエットは、

刑部星矢(ぎょうぶ・せいや)ロミオの愛に包まれ可憐に踊っていた。

華奢なジュリエットとの身長差50僉福?)にも見える偉丈夫のロミオ。

稀に見る組み合わせ、松山バレエ団だからこそのユニークさだ。

 

鑑賞後、ロビーラウンジでティータイムと洒落込んだ。

 

アールグレイのシフォンケーキをアールグレイの紅茶でいただく。とても上品なマリアージュ。

 

ミーハーな姉妹の話題はもっぱら、チャーミングな洋子さんと

欧米のダンサーに伍していける肉体を持つ星矢さん(28 )のこと。

彼は6歳から清水哲太郎&森下洋子夫妻に師事してきた生え抜きで、

頭と体のバランス、つまりプロポーション抜群で舞台映えがする。

松山バレエ団の犂望の星だ。

こんなダンサーが日本にもいることが嬉しい。

 

 

 

「眠れる森の美女」のパ・ド・ドゥに挑戦

  • 2017.04.23 Sunday
  • 00:38

 

4月から月曜夜、S先生のパ・ド・ドゥのクラスをとっている。

3年前、3カ月ほどこの基礎クラスを受講していたが、

発表会や久保綋一さんの『日本バレエを変える』の仕事で

レッスンに行けなくなり断念していた。

 

再開のきっかけはS先生が今月、2日だけ臨時ワークショップで

眠れる森の美女」第3幕パ・ド・ドゥ(こちら→冒頭の5分)

やってくださることになり、それに参加するために急遽、

月曜夜の基礎に復帰したというわけだ。

男子と踊るなんて、自分は協調性のない性格だし、

好きなように一人で動いているほうが性に合っているのだが、

最近、barre → floor → variationだけじゃない何かを

やってみたいと考えていたのでちょうど良かったということもある。

 

「眠り」のワークショップの1日目は、

振りが入ってないまま参加したので、見様見真似の右往左往で終わり。

2週間後の2日目はYoutubeで研究して臨んだので、前回よりは増し。

少しずつでもできるようになると楽しい。ぜひこれはモノにしたい。

パートナーを平手打ちしたり、蹴飛ばしたり、

肩にそっと手を置くべきなのに首根っこをギュッと掴んだりしないよう

(鵺子はこれを2回やって先生に注意された由)、精進しよう!

 

18日夜、日本橋のマンダリンオリエンタルホテル38階のラウンジで、

ニュージーランドから出張で帰国していた宮原資英さんにお会いした。

新宿村で中村友武先生に師事していた15歳の久保綋一さんをご存じで、

綋一さんと一緒に中村先生のレッスンを受けていたお方。

『日本バレエを変える』で貴重なコメントをいただいた。

 

先約がある宮原さんがいらっしゃる前、夜景を見ながらオーストラリアワインを飲んでみた。すごく美味しい!

 

宮原さんはNZ在住30年、オタゴ大学体育学部准教授でいらっしゃる。

どんな御仁かとそわそわした気分でお待ちしていたのだが、

現れたご本人はざっくばらんで気さくな好男子。

しかも、予想だにしていなかった偉丈夫で、

思わず「ずいぶんと背がお高いのですね!」と口にしてしまった。

「ええ、184センチあります」とのお応えで、

アメリカでの留学時代に182センチになり、

NZでさらにまた伸びたのだそうだ。

 

身長の話から始まったせいか、互いにすっかり打ち解けて、

初対面なのに話が尽きることがない。

──宮原さんもまだ続けているバレエのこと

──パ・ド・ドゥのこと(彼は昔、ジャズダンスで女子をリフトしたことがあるそうな)

──運動学的に不器用な子供のこと(彼の専門分野。鵺子も不器用なので興味津々)

──NZにも国立バレエ団があり、当然ダンサーは給料・年金ありということ

などなど、共通の話題が盛りだくさんだった。

 

12月の再来日のときに再会をと約し、お別れをした。

帰途、地下鉄・三越前駅から銀座線の改札に向かおうとしたら、

新国立劇場バレエ団のポスターが目に飛び込んで来たのでびっくり!

 

 

すごい! なんと、通っているAngel Rの先生方も写っているのだ。

例のパ・ド・ドゥ・クラスのS先生、ポアント・クラスのS・Y先生、

Angel Rの大きな発表会で総指揮をとっていらっしゃるY・M先生も。

しかもポスターの写真は5月公演の「眠れる森の美女」。奇遇だ!

こ、これは、パ・ド・ドゥのレッスンを頑張りましょう、

という神のお告げかもしれない?

 

 

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バレエ関連書籍の出版社「チャイコ」専属エディター、鵺子が仕事、バレエ、スウィーツなどについて書いています。

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