念願の彼岸花と、西城秀樹

  • 2018.10.13 Saturday
  • 08:14

 

新刊『びっくりさせてよ』(11月中旬発売予定)の作業が

ようやく峠を越え、8月末決算の報告書も税理士に提出し終えた。

西城秀樹のビブラートの利いたハスキーボイスの歌を聴きながら、

書きたいことが溜まっているブログを書いている。

 

表紙がまだダミーですが、とりあえず帯なしと帯あり、表と裏です。

 

あまりにも忙しくてバレエのレッスンにも行けず、

筋肉の衰えは週一のマシン・ティラピスでなんとか回避してきたが、

これが案外有効で、お腹とお尻の引き上げを一週間は保てる。

ティラピスをやっていればバレエを止めてもセーフかもしれない。

 

忙しいとはいえ、今年はどうしても埼玉県高麗の巾着田にある

曼殊沙華群生地を見ておきたかったので、

9月下旬に友人たちと連れ立って出かけた。

20年も前から思っていたのにいつも行けなくて、

こんなことでは見ずに死んでしまう、と一念発起したのだった。

やっぱり凄かった。500万本の赤い絨毯ですからね!

最近、思うのだ、やりたいことは、すぐにやろうと。

なんだろう、自分が死を意識している、と感じる今日この頃。

 

雨の日で、濡れた彼岸花は艶っぽい。白い品種を見るのは初めて(上の写真)

 

8月のいつだったか、テレビの番組で、

西城秀樹の脳梗塞リハビリ中の姿を見て胸を打たれた。

5月に亡くなったことはニュースで耳にしていたが、

意識的に彼の歌を聴いていたファンではなかったので、

このような闘病生活をしていたことも知らなかった。

彼が大活躍していた時代、こちらは深夜まで仕事をする

報道や出版関係の会社勤務で、テレビの歌謡番組やドラマなどを

楽しむ生活ではなく、お恥ずかしいほど余裕のない人間だった。

訃報を聞いた頃は、この新刊『びっくりさせてよ』の

翻訳作業でPCに張り付いていた。

 

仕事の緊張もほぐれたいま、残務処理をしながら、

Youtubeをオンにしたまま彼の歌に聴き入り、

コンサートでの姿、ドラマなどに出演している動画などを観ている。

1972年に16歳でデビューし、63歳で逝去した彼が

歌唱力、演技力において驚くべき天才だったことがよくわかる。

歌うことの意味を深く掘り下げて、真摯に向かい合っている人だった。

私同様、亡くなってからファンになる人がものすごく増えているらしい。

国民栄誉賞を西城秀樹に! という動きもあるようだ。

「日本初」と付くことを数多く成し遂げた人でもあった。

野外や球場でのコンサート、クレーンを使った空中パフォーマンス、

マイクスタンドを振り回して歌い踊り絶唱するスタイルなど。

エンタテイナーとしてアジア圏に進出した先駆者でもあった。

 

9月2327日の5日間、池袋の映画館「新文芸坐」で

【追悼・西城秀樹 ヒデキ、フォーエバー!】が催されたので

遅れて来た熱狂的な秀樹ファンと化した私は、

格安料金で2本立てを上映するこの映画館に連日通い詰めた。

 

『おれの行く道』(秀樹19歳、田中絹代と共演)  

『ブロウアップ ヒデキ』(20歳、全国ツアーのライブ・ドキュメント)

『としごろ』(17歳、和田アキ子、森昌子、山口百恵、石川さゆり等が出演。

 本人はスター歌手としての特別出演)

『しあわせの一番星』(18歳、浅田美代子と共演)

『ひとつぶの涙』(17歳、森田健作と吉沢京子が主演。本人は歌手役で特別出演

『愛と誠』(18歳、原作は梶原一騎の劇画で、不良の少年と令嬢の愛の物語)

『現代仁侠伝』(42歳、奥田瑛二主演で本人はヤクザの組長役で前半に殺される)

『傷だらけの勲章』(31歳、刑事役で主演。エジプトロケも行われた。冒頭に

 ベッドシーンや後姿オールヌードのシーンがあって“びっくりさせてよ”だった)

 

映画館の壁に貼られていた当時のポスターや記事など。

 

本人執筆の著書や、若い頃の写真集も出ているし、

18歳年下の未亡人による本も11月に出版が予定されている。

私のなかの秀樹ブームはまだまだ続く

 

 

NBAバレエ団の「リトルマーメイド」

  • 2018.09.22 Saturday
  • 03:29

 

久しぶりに新所沢のNBAバレエ団に出かけました。

今月282930日と新国立劇場中ホールで公演される

リトルマーメイド」(こちら→)のリハーサルが

振付家のリン・テイラー・コーベットさん直々の指導のもと、

佳境に入っているとのことで、ブログ用取材と

情報収集を兼ねて拝見させていただいたのです。

照明、音響、装置、衣装の打ち合わせも行われていました。

 

アンデルセンの『人魚姫』をもとにしたバレエは

プロ、アマのバレエ団で様々な作品が演じられていますが、
今回NBAが日本初演するコーベット版はベリー・アメリカン的で、

ディズニーとブロードウェイとバレエが合体したような、

底抜けに明るく、それでいて切なくて胸がキュンとなり、

愛の力を信じさせてくれる作品です。大人も子供も、

つまりファミリーで楽しめるのです(ただし3歳未満はNG

写真でご紹介してみましょう──。

 

海の底では、16歳になったマーメイドの誕生パーティーが開かれています。

シャープな踊りを披露するメカジキくん、2匹の蟹のダンスはとても愉快で、

ゴールドフィッシュやフグやヒトデもチャーミング。

父上である海の王にも祝福され、マーメイドは浜辺への初冒険を楽しみにしています。

  

パーティーに招待されなかった海の魔女が乱入して大騒動になりますが、

魔女の嫌がらせもなんとか治まり、マーメイドはいよいよ冒険にでかけます。

その頃、海上ではクリスチャン王子が乗った船が嵐に見舞われていました。

 

浜辺に上がったマーメイドは倒れている王子を見つけ助けますが、

人魚の姿をしている我が身が恥ずかしくなって、王子のそばを離れます。

そこに若い人間の女性、ソーニャが友だちとやってきて、

「あなたの命を救ったのは私」と嘘を吐き、王子から求婚されるのです。

それを岩陰から見ている可哀そうなマーメイド。

 

王子に恋をしたマーメイドは、海の底に戻って魔女と取引をします。

魔女がマーメイドの美しい声を欲しがっているので、

それと交換に自分を人間にしてくれと頼むのです。

美声をものにした魔女は大喜び。

 

人間になったマーメイドは浜辺に打ち上げられ、立ち上がろうとします。

でも、初めての脚はとても痛くてつらい。でも頑張って立ち上がります。

王子がそこにやってきますが、マーメイドは声が出ないので

「倒れていたあなたを助け、歌っていたのは私です」と言えず、

王子からは奇妙だけど可愛い娘だと思われて、仲良しになります。

 

マーメイドを連れてお城に戻った王子は、ソーニャとの結婚式に大遅刻。

それにマーメイドは、二人が誓いの言葉を交わそうとした時、

王子にすがりつき止めようとして顰蹙を買ってしまいます。

一方、王子から「もう一度、あの美しい歌声を聞かせて欲しい」

と頼まれたソーニャは歌えずに、嘘がばれて逃げ出します。

 

その頃、海の底では、マーメイドの異変に気付いた王が

「私の娘に何をした!」と魔女に闘いを挑んでいました。

王は倒されてしまいますが、海の仲間たちが闘い続け、勝利します。

 

魔女が敗れると、マーメイドに美しい歌声が戻ります。

でも、また人魚に戻ってしまい、その姿を王子に見られ、

マーメイドは岩から海に飛び込みます。岩場に走るクリスチャン王子。

自分を救ってくれたのはマーメイドだったとようやく気付いたのです。

 

さて、その後、マーメイドと王子はどうなるのでしょう?

普通ではない、想定外のエンディングだったので、私はビックリしました。

面白いです、夢があります、世の中こういう風にありたいものです。

是非、お子様連れや、恋人と、あるいはご夫婦で劇場に足をお運びください。

マーメイド、頑張って!」「カニさん、フグさん、負けないで!」

会場では子供たちのそんな可愛い声が飛び交うことでしょう。

透き通った声で語られる日本語のナレーション、

美しい音楽と歌声に合わせてダンサーが踊り、演技をして大熱演です。

海の底の情景を盛り上げる照明、特殊効果、装置にも目を奪われます。

 

若き日のケヴィン・ベーコンやサラ・ジェシカ・パーカーも踊り、演じた

伝説的ミュージカル映画「フットルース」の振付家としても名高い

リン・テイラー・コーベットさんのスタイリッシュなこのバレエ作品は

上演時間約70分、ちょうど映画1本を見る気分で楽しめます。

「くるみ割り人形」のように、NBAの年中行事的な人気出し物になるでしょう。

 

 

漸く初校ゲラ戻して晩夏かな

  • 2018.08.27 Monday
  • 05:46

 

前回ブログ更新したのが7月5日、話題はミントアイスのことだった。

以後、仕事に没頭せざるを得ず、ずっと休載していた。

仕事の文章書きに専念していると、ブログの文章が書けなくなってしまう。

この脳味噌は、切り替えのギアが入りにくいのでほんとうに困る。

 

遅れに遅れていた小説の翻訳作業を終えて印刷所に入稿したのが6月12日、

そしたら一週間半の21日に初校ゲラが出たのでホッと安堵したのだが、

いつもお願いしている校閲担当者に連絡したら今回は多忙につきNGとのことで、

血相変えて知り合いに連絡しまくり、代わりの方が見つかるまでは安息日、

というわけにもいかず、もう一作、年内に刊行する予定の翻訳物に取り掛かかりつつ、

7月19日に素晴らしいお仕事をなさる校閲者から引き受けるとのメールが来て一安心。

お送りしたそのゲラが完璧なチェック入りで810日に戻ってきたので、

お盆のあいだは東京にいて、直し箇所をチェックしながら熟読し、

「この小説はほんとうに面白いなぁ!」と感心しつつ、

表紙、裏表紙、本扉に使うビジュアルを探したり、デザインを考えたりしていた。

 

編集者にとって、これこそがまさに至福の時間。幸い、我ながら名案が浮かび、

キレのあるバレエダンサーの写真を表に、冬のセーヌ川の風景写真を裏に、

パリ・オペラ座ガルニエ宮のシャガールによる天井画を本扉に、という線で行く。

乞うご期待! どうぞ、皆さま、買ってください。

書店、チャイコショップ、amazon.jpにどんどんご注文ください。

詳細は追ってブログにてお知らせいたします。宜しくお願いいたします。

 

さて、一連の作業が終わり、24日に気分一新するため経堂のいつもの美容院に行き、

それから印刷会社に寄ってゲラを戻し、担当者と出版不況について話し込んだ。

取次会社が輸送費高騰につき、その分を出版社に穴埋め請求し、

書店も取り分アップを出版社に求めてきたりする時代になりつつある。

うまく回転できなければ、取次も書店も、そして出版社も潰れて行く。

それで角川書店などは取次を通さずに、書店と直取引の比率をどんどん増やし、

自社で印刷、製本したものを(取次を通していたら10日もかかっていたところを)

早ければ翌日に書店に届け、お客も嬉しい、取次料も発生しないという戦法に出ている。

だが、そんな体制に切り替えできない出版社はamazon.jp頼みにならざるをえない。

アメリカなどにはそもそも取次などなくて、始めから出版社と書店でやっている。

日本はなんだかなぁ、いろんなことに中間業者が入り過ぎているのだ。

 

 

不景気な話ばかり、なのに不快な残暑は続く。

この夏は例年よりも街の「氷」フラッグに引き寄せられることが多い。

最近は上等な珈琲専門店がかき氷をメニューに載せているので、

ちょっとお高いが、そういうものも試しに食べ歩いている。

青山5丁目のビルの2Fに、1111日までの期間限定で

猿田彦珈琲がカフェを出しているので入ってみた。

深煎りのサルメブレンドをネルドリップで淹れたコーヒーと

「墨橘」と命名されたかき氷のセットを注文したら、

水出しコーヒーの蜜と酸っぱい橘の蜜をかけ、もっちりした白豆をあしらい、

濃厚でまったりしたクリームチーズをたっぷりトッピングしたもので、

寒いくらいに涼しくなると同時にケーキを食べたみたいにお腹も満たされた。

 

庶民的なデニーズでは「氷いちごミルク」と「氷ミルク宇治抹茶金時」を

スモールサイズ二つセットでいただく。ビッグサイズ一種だとtoo muchなのだ。

庶民的といえば、この夏は31のアイスクリームもよく食べている。

8月末まで「ミニオンダブルフィーバー!」とかで、

スモールダブルを頼むと、レギュラーダブルになるサービス期間。

踊りたいバリエーションがあって、時間がとれるときには最近、

学芸大学ノアの格安レンタルスタジオで練習しているのだが、

先日も駅前店でチョコレートとチョコミントを食べてしまった。太る!

 

 

ミントアイスな日々

  • 2018.07.06 Friday
  • 05:29

 

仕事が一段落した2週間前の6月下旬

年初から決めていた二対目のピアスホールをようやく開けた。

近所のスキンケアクリニックでやってもらったのだが、

テープ麻酔をしたのに、ホッチキスみたいなピアッサーで

ぱちん! とされたときの痛さったらない。

お洒落ピアスを着けられるようになるには1〜3か月かかるので、

いまは無骨な医療用ピアスをつけている。

 

ピアスをたくさん持っているので、

毎日2セット付ければ楽しいだろうと思っての第二のホール。

6月末には友人が青梅で経営している大山宝石がセールだったので、

出かけて行き、コレクションアイテムの十字架タイプを2セットと

最近流行りの紐みたいなロングタイプを1セット購入した。

着飾れるまで最低でもあと2週間はお預けだ。

 

 

買物が済むと、わが友は日の出町の向こう側、あきる野市の

「南沢あじさい山」に車で連れて行ってくれた(こちら→)。

南澤忠一さんが40歳のときにご先祖様のお墓に花をお供えしたいと、

墓所周辺にあじさいをこつこつと挿し木で増やしては植え、剪定を続け、

村人、ボランティアの助けもあって半世紀経ったら

山一帯が花の山になっていたという──

なんともステキに美しいエピソード付きの観光スポットなのだ。

NHKで紹介されたらたちまち知れ渡って人気を集め、

我々が出かけたのは平日にもかかわらず

けっこうな数の人々が入山して花を愛で巡っていた。

 

 

早々と梅雨が明けたと思ったら、戻り梅雨だとかで蒸し暑くだるい日が続いている。

すっきりしゃっきりしたいので、このところミント系アイスクリームに凝っている。

意識して探すとあるもので、コンビニで多種のミントアイスクリームを見つけた。

 

 

 

ご覧の写真左縦長: ファミリーマートでフローズンされているものを注文し、

 店頭のマシンからミルクを注いでDIYするミントフラッペ。

上段上から時計回りに: チョコミントパンケーキ、ぎっしり満足チョコミント、

 ダースミントアイスバー、ベイクアイスミント、ガリガリ君リッチチョコミント、

 エッセルスーパーチョコミント6点ともファミリーマート)

下段上から: ショコラミントマカロンアイス、

 生チョコ入りチョコチップミントバー(2点ともセブン-イレブン)

 

いずれも夏場の人気商品らしく、翌日アイスボックスを覗きに行くと

ほとんどが品切れなので、運よく見つけたときに買い溜めすることになる。

コンビニはエンジェルR表参道校の付近にあるので

レッスンを頑張った夜には、カロリーを気にせずミントアイス舐めなめ、

すっきり爽快気分で帰路につき、至福タイムを満喫している次第。

 

それにしても思い出すのは、大昔サンフランシスコに住んでいたとき、

デパートのMacy’s 1階カフェで冬も夏も食べていたミントサンデー。

ミントシロップを下に敷き、緑と白のミントアイス2種を交互に詰め込み、

ミントチョコソースをかけ、ミントチョコ1枚とハーブのミント葉を飾った代物で、

食べ終わると頭がキーンとして、全身が涼しくなって、震えているのだった。

あれを食べるためだけにでも、いつか週末SFに遊びに行きたいなぁ。

 

 

NBAバレエ団「Short Stories 9」にBravi!

  • 2018.06.17 Sunday
  • 08:31

 

子糠雨の15日(金)、紫色のレインブーツを履き、

足取り軽く、彩の国さいたま芸術劇場に出かけた。

NBAの「Short Stories 9: Ballet Incredible観賞日だったのだ。

悪天候にもかかわらず気分が浮き浮きしていたのは、

遅れに遅れていた印刷所への入稿を12日(火)に終え、

バレエ無しで机にへばりついていた犇豺圻瓩10日間から

ようやく解放されていたからなのだが、当日は二回公演だから

二回ともキャスト違いで楽しむぞ、と盛り上がっていたせいもある。

14時と19時の舞台をSSの同じ席でリラックスして堪能した。

 

竹田仁美/盒郷診靴痢Stars & Stripes》を観るのは今回で二度目だが、

軽妙かつ敏速な足さばきとチャーミングな表情を要求される難しい

バランシン作品をこのカップルはいつも完璧にいとも簡単そうに踊りこなす。

 

Celts(ケルツ)》は大のお気に入りで、この演目が入っていれば

いつでも、どこでも、何回でも、わたしはNBAを観に行く。

今回でおそらく5回目になるんじゃないだろうか。

ダンサーの体が美しく躍動する踊りで目が歓び、

アイルランド音楽の変化に富んだ旋律が心を癒してくれる。

衣装がグループ毎に色分けされているのだが、

】の男性パートを踊った大森康正の、触れれば手が切れる

鋭利なナイフのように研がれた動きに一段と磨きがかかり、

同パートを夜の部で踊った清水勇志レイは先輩・大森に肉迫する

テクニックを見せて、大変な成長ぶりだった。

茶色】の峰岸千晶はアイルランドの地に君臨する女王のごとき

崇高さを身に纏っていたが、このプリンシパルダンサーが醸し出す

品格はいったいどこから来るのだろう、恰も御仏、マリア様なのだ。

そして一番好きなパート【メンズダンス】は筆舌に尽くし難い。

美しく引き締まった体の男子5人が上半身裸で途切れなく

跳躍し、回転し、ぶつかり合い、走り、拳を振り上げ踊る姿は

原始の祭礼シーンやスポーツ大会は斯くの如しかと思わせる。

5人が輪になるときには、なぜか今回はストーンヘンジの

神秘性をわたしは感じていた。毎回新しい発見があるのだ。

どのダンサーも素晴らしいが、昼夜踊っていた河野崇仁とは

個人的な面識があるので自然に目が行った。彼は

振付家兼ソリストの宝満直也の新作《11匹わんちゃん》と、

《ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番》でも昼夜踊っており、

そのパワーとエネルギッシュな踊りに瞠目した次第。

 

宝満直也の《11匹わんちゃん》には意表を突かれた。

5月にスタジオリハーサルで未完成のものを拝見していたが、

このような衣装、メイク、演出で来るとは! スタリハでの説明で

「ダンサーがものすごく動けるので振付がどんどん進化していく」

というように宝満は話していたが、NBAダンサーを得て

この若い振付家は嬉々として作品を仕上げていったのだろうと拝察する。

竹田仁美がここでも大活躍で、キュートな役どころを昼夜演じ踊っていた。

11匹男子瓩獅子奮迅、いや犖せ卻蛙廰瓩靴討い燭里聾世Δ泙任發覆ぁ

 

アルビン・エイリーの名作The Riverより《ボーテックス》

今回二度目の観賞で、前回同様、未だアーティストの勅使河原綾乃だが、

このダンサーは凄いのだ! 回転、アラベスクでの静止など、

すべての動きで全くブレない! 天と地を突き刺して踊り、

笑顔を浮かべて若々しく艶めかしい視線を客席に送る余裕さえ見せる。

 

書き切れないので一旦ここで筆を擱くが、ここまでだけでも

NBAダンサーの躍進、成長ぶりは明白だろう。

9月の日本初演「リトルマーメイド」、

来年3月の久保綋一版「白鳥の湖」に期待は弥増すばかりだ。

 

昼の部が終わり、夜までに待ち時間がかなりあったので、

どこのバレエ公演でもお会いする熱烈なバレットマン、Hさんと

劇場併設のカフェでお茶をした。ほぼ毎週バレエを観に行く

Hさんのバレエに関する情報、知識は並外れで、

語り出すと止まらない。あっという間に夜の部の開演時間になった。

夜の部にはバレエ友だちのAさんが勤務を終えて駆け付け、終演後、

三人でオチャケをしながらバレエ談義をしたので、

与野本町から渋谷に戻ったときには地下鉄銀座線が終わっていた……。

 

Hさんといただいたカフェペペロネのキャラメルショコラケーキ。

 

*敬称略とさせていただきました。

 

 

 

 

 

バレエ三昧の季節(最終回): 「リーズの結婚」他

  • 2018.06.03 Sunday
  • 01:25

 

がさがさ懸命に生きていたらもう6月で、

今年も残すところ半年になってしまった。

仕事に集中していると家を出るのが億劫になり、

レッスンに行くのは4、5、6月限定月謝制で毎週水曜受講の

「ドン・キホーテ」パ・ド・ドゥWSがメインになってしまい、

Angel R(こちら→)の月16回チケットの消化は下旬になだれ込み、

月末だけ大忙しで踊っている。

 

それでもバレエ鑑賞は仕事の一貫だから、観るべきものは観る。

前回書いた「ヌレエフ・ガラ」の後、5月の残りは

13日(日)、スターダンサーズ・バレエ団「ドラゴンクエスト

 @テアトロ・ジーリオ・ショウワ

30年以上も前の我が国の大ヒットゲームをベースに、

20年以上も前に作られ、上演され続けている日本製のバレエだ。

お話はゲームからきているのでわかりやすい。

プリンセスと二人の騎士の三角関係に、悪と善の闘い、

ワイルドなダンスの見せ場も絡み、結婚式でお目出度いエンディング。

西洋古典バレエの構成パターンをオーソドックスに踏襲した作り方だ。

2017年から装置・衣装を一新したそうで、幻想的かつ近未来的で効いている。

モンスターが可愛く、剽軽で、会場でお子達の笑い声が沸き起こっていた。

 

(左)「ドラゴンクエスト」 (右)「眠れる森の美女」のプログラム

 

18日(金)、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「眠れる森の美女

 @東京文化会館/「眠り」はいろいろ観ているが、

バーミンガム自体の公演を観るのは初めてだし、新国立劇場バレエ団の

前・舞踊芸術監督だったデヴィッド・ビントリーが率いるバレエ団で、

加えてアリーナ・コジョカルのオーロラ姫は観ておくべきだろう、

と思って行ったのだが、私的には全盛期の吉田都のオーロラが好きすぎて、

ちょっと? という感じだった。誕生日のローズ・ヴァリエーションで

ピルエットを4セットするシーンがあるが、都さんはセットごとに

二回、二回、二回とピルエットを入れていき、最後の4セット目では

氷上の演技であるかのようにスルスルと5回転こなして

スルリとストウニューで締める。(こちらのYoutube 1:47〜→)。

コジョカルさんは最多2回なので肩透かしを食ってしまった。

わたしが篤い拍手を送ったのは、カラボス役の佐久間奈緒で、

強烈に個性的なカラボスを演じ踊っていた。

 

25日(金)、同じくバーミンガム「リーズの結婚」@東京文化会館

ヴァリエーションの踊りはAngel Rのクラスでも経験して知っているが、

全篇を観たことがなくて、是非ともと思って足を運んだら、

すごく良かった! 農村の若い男女を巡るコミカルなラブストーリーで、

金持ちのおバカ御曹司や着ぐるみのニワトリたちが楽しい。

ニワトリの踊りはユニークだし、リーズの母親で未亡人の

シモーヌが木靴でタップして踊るクロッグダンスは特筆に値する。

恋人同士がリボンを持って踊るうちに綾取り図形ができるのも新鮮な驚き。

リーズ平田桃子が恋人コーラス(マチアス・エイマン)の片掌に腰かけ、

高々とリフトされる「お尻のリフト」なんてビックリ仰天ものだった。

「リーズの結婚」は現存するバレエ作品では最も古く、初演はフランスの

ボルドーにて1789年(受験で覚えた「火縄燻る」だからフランス革命の年!)。

これが各国で振付、音楽など改訂に改訂が重ねられ、上演され続け、

英国の振付家フレデリック・アシュトンの究極的新改訂版が世界初演されたのが

1960年で、それを今回、わたしは東京文化会館で鑑賞したというわけだ。

ヨーロッパ各地の庶民の踊りや生活風情が織り込まれ、主人公は愛すべき農民。

これがわたしの琴線に触れるのだ。革命に立ち上がった一般市民が

織りなすバレエ「パリの炎」で血湧き肉踊ったのもそういうことだった。

生きているバレエって、そういうものなんじゃないだろうか。

リーズ役の平田桃子さんは小さくて可愛くて表現力のあるプリンシパルだ。

ところでもうひとつ心惹かれた要素がこのバレエにはある。

小さな馬車を引く小さな真っ白なポニーが二度出てくるのだが、

これがたまらなく可愛くて、登場・退場で思わず拍手を送ってしまった。

着ぐるみじゃないですよ、ちゃんと生きてるポニーです。

 

(上)「リーズの結婚」プログラムでお尻のリフトが掲載されてる頁

(下)「Woman of the Year」のフライヤーで、左端手前が宮尾俊太郎。

 

6月に入り、1日(金)には元宝塚歌劇団雪組トップ早霧せいなの退団後

初主演ミュージカル「Woman of the Year」@TBS赤坂ACTシアターで観た。

なぜに突然ミュージカル? と思われるだろうが、Kバレエ カンパニーの

プリンシパル宮尾俊太郎が亡命ロシア人ダンサーの役で出演しているからだ。

バレエダンサーがバレエ以外で仕事をすることに個人的関心があり、

宮尾さんの場合は役者としてはどうなんだろう、と興味津々なのだが、

これがけっこう堂に入っており、がたいがいいし、姿勢もびしっとしているので

舞台に登場しただけで、もうひと際目立って、絵になるんですゎ。

台詞回し、演技もナチュラルで、かつ持ち前の飄々としたコミカルキャラ全開。

バレエもばんばん踊ってくれるし、いまチャイコで入稿準備中の翻訳小説にも

亡命ロシア人ダンサーが出てくるので、対比しつつ感情移入しながら観ていた。

このミュージカルは大物女性ニュースキャスターの恋の行方についてのお話で、

ブロードウエイ初演は1981年。アメリカ的で派手で賑やかな舞台──

梅雨の季節のステキな幕開けとなりました。

 

 

 

 

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< October 2018 >>

(株)チャイコのHP

(株)チャイコのHP

このブログについて

バレエ関連書籍の出版社「チャイコ」専属エディター、鵺子が仕事、バレエ、スウィーツなどについて書いています。

著者プロフィール

profilephoto

チャイコの本


NYタイムズ紙から絶賛され、
アメリカで20年踊り続けた
天才ダンサー・久保綋一の
新たな挑戦とは?
前代未聞の半生記(DVD付き)
公式ショップにて発売中!


アンセムの物語、後編!
地面が崩れ、摩天楼が沈む!
不気味なテロ集団から
「スーパーバレリーナ」は
シティを救えるのか?
公式ショップにて発売中!


一度死に、鼓動600回/分の
心臓でよみがえった
バレリーナが空を飛び、
弾丸のように走り、悪と闘う!
公式ショップにて発売中!


神と謳われた天才振付家
その神の創造力を喚起した女神
これは二人の真実の愛の物語
日本図書館協会選定図書
公式ショップにて発売中!

selected entries

categories

archives

recent comment

PR

others

mobile

qrcode

powered by

無料ブログ作成サービス JUGEM